不動産を買い進めたいのであれば、間違いなく自己資金を温存するフルローン若しくはオーバーローンで買い進めていくべきです。
昨今では物件価格の値上がりと共に、自己資金1割や2割を投入して、物件を買う方法を推奨している方もいます。
筆者は、規模拡大期において、自己資金を温存したフルローン・オーバーローンでの購入を推奨していますので、その理由を解説します。
きっと、不動産投資の規模拡大を考えている方には役に立つ内容と思いますので一読下さい。
自己資金投下しても最終利益は大して変わらない
自己資金を投下すれば、フルローンより儲けるのか⁉
自己資金を投下することによって、融資額が減少するわけですから、総返済額も減少することは明らかですよね。
それを考えると、金利を支払わなくて良い分だけ、自己資金を投入することによって儲けが大きくなりそうですよね。
しかし、実は現状の低金利の借入による不動産投資では、自己資金の多い少ないに関わらず、最終的な利益額はそう変わらないんです。
それは、現在の不動産投資における借り入れが、とても低金利であるからです。
つまり、1億円の物件に対して、
Aさん 自己資金2,700万 ローン 8,000万
Bさん 自己資金 700万 ローン 1億
という条件で両者が借入出来たとして、10年後に最終的な儲けが5,000万円出た場合、
Aさん 2,700万 → 5,000万+金利差分
Bさん 700万 → 5,000万
という結果になります。
Bさんの方が700万を5,000万に増やせたのですから、圧倒的に投資パフォーマンスは良いですよね。
投資効率を考えると、自己資金は可能な限り温存してフルローンを狙うべきです。
自己資金投下によるキャッシュフローの増加はまやかし⁉
自己資金を投下すれば、当然返済比率は下がり、月々のキャッシュフローにも厚みが出て安定経営が出来そうです。
しかし、この毎月のキャッシュフローは、投下した自己資金を毎月少しづつ回収しているだけに過ぎないんです。
自己資金投下は、金利の支払いを減少させる以外の意味合いはないわけです。
それならば、自己資金を投下することなく、手元に残して置くか、別の物件の購入資金にする方が良いのではないでしょうか?
返済比率の上昇による返済リスク
自己資金投下を推奨されている方の意見は、
物件価格が高い昨今、フルローンで購入すれば返済比率が高くなり、毎月のキャッシュフローが出なくなり、収支が回らなくなる虞があるため、それを回避するために自己資金を投下する必要がある。
という意見が多いように思います。
それに対して、筆者の意見は、
キャッシュ・イズ・キング
お金は王様!
不動産投資で良く聞く言葉ですが、会社経営全般に言えることです。
自己資金のほとんどを物件購入に使ってしまい、突発的な大きな修繕が来て現金が用意出来なかったら・・・。
物件を売却しようにも売却でトントンで終わるには購入金額+1割で売却しないとトントンにはなりません。
なかなか売却も出来ない。
そうなると・・・。
それに加えて金融機関は現金を持っていない人にお金を貸しません。
現金が枯渇すれば再度貯蓄するまで仕事や副業を頑張るか、融資を受けるかしない限り現金はたまりません。
現金が貯まるまで物件は買えません。
正直、キャッシュフローは貯まっていくペースが遅いです。
現金500万円がやっと貯まったのに、その500万でボロ戸建を現金買いしてしまえば、利回り20%でも、再度、500万貯まるまでに6年は掛かるでしょう。
とにかく、現金は手元に残してください!
まとめ
手元の資金を効率的に運用し、不動産を買い進めていきたい人は、やはりフルローン購入を目指しましょう。
但し、金融機関が自己資金1割しか融資出来ないのにフルローンじゃないと購入しないと言い張るのは購入機会を逃してしまいます。
フルローン・オーバーローンを目指しながら、金融機関の動向をチェックし、さらに自己資金と相談し、買える物件を自己資金少なめで買っていきましょう。
もちろん、物件の良し悪しは見る必要があるので、金融機関が融資してくれるからと言って、そもそも儲けが出ない物件を買ってしまったら一発退場なので、気を付けてくださいね。
特に所有期間は赤字だけど、将来、老後に安定的に〇万円が受け取れる等との投資はNGですよ。
お金は、今受け取るから価値があるんです。
そして、そのお金を複利で増やしていくのが投資です。
豊かな人生を送れるよう日々、継続あるのみです。
以上
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