新築木造アパート 利回り6.5% 儲かるのか?

不動産投資

こんにちは、HIROです。

今回は、

   新築木造アパートは利回り6.5%で買って儲かるのか⁉

をテーマにしました。

最近は、木造新築アパートの利回りも下がってきて、シングル物件の1Kシングルアパートで利回り6~7%の間で販売されています。

サラリーマンがこんな物件買って儲かるんでしょうか?

さっそく、結論です・・・。

     全く儲かりません(笑)

それでは、実際にポータルサイトに販売されている新築木造物件が儲かるのか検証してみました。

令和5年11月現在の熊本市内の新築木造アパートの利回り市況としては、

新築単身アパート
【間取り】1K、1K+ロフトの単身世帯
【平米数】20~25㎡
【利回り】6%~6.5%

となっています。

果たして、このような物件買って儲かるのでしょうか?

次に検証する物件は、実際にポータルサイト上に掲載されている物件(アパート所在地・名称は非公開)です。

【検証物件】
〇 熊本市内
〇 約5,500万円(土地90㎡、建物135㎡)
〇 1K 22.5平米(6世帯)
〇 家賃5万円(月30万円、年360万円)
〇 表面利回り6.54%

物件所有期間中の儲け

① 購入総額

物件価格5,500万+諸経費380万=総額5,880万円

物件は売り出し価格では買うことが出来ずに、物件価格の約7%の諸経費(取得税、仲介手数料、事務手数料など)が掛かってきます。

② 自己資金割合

総額(5,880万)の1割の約600万円を投下。

自己資金は必ず必要と考えていて下さい。今回は諸経費も含めた金額の約1割の自己資金(600万)で計算しています。

③ 融資・返済条件

融資額5280万円

融資条件(返済期間25年、金利2%、元利均等返済)

毎月約22万3千円(年約268万5千円)

返済比率 74.5%

融資条件は一般的な融資条件で計算していますが、その場合、返済比率は74.5%と高くなっています。
一般的には50%前後が安全に賃貸運用出来る比率です。
返済比率を50%前後にする為には、自己資金を多く投下するか、返済期間を長くするかのパターンがあります。
規模拡大をしていきたい場合は、返済期間が出来るだけ長く出来るように融資設計をする必要があります。

④ 毎月の収支(概算)

家賃収入  30万円(満室想定)

             ローン返済 ▲22万3千円
                管理費   ▲1万5千円(5%)
          ネット代金 ▲1万円
          定期清掃  ▲5千円
          電気・水道 ▲5千円

手取り金額 月4万7千円(年56万4千円)

※ 年間単位の支出を見落としてはいけません。
  固定資産税、火災保険料は年間支出
で、更に運営費用の
  空室率、現状回復費、広告費
を加味すると、
  年間収支はトントン若しくはマイナス
になるはずです。

自己資金600万円を増やしたくて物件に投資しましたが、これでは毎月お金は増えていかないし、再投資も出来ないですね。
毎月苦しい賃貸経営・・・。返済比率74.5%もあれば当然。
物件売却で、なんとか儲けを出したい!!
さぁ、儲けるのか計算だ!!

物件売却による儲け

【5年後】~ ローン残債約4,400万円

当初のローン金額5,280万円から800万円も残債が減っているので、売却金額との差額で売却益が狙える可能性があるかも。

しかし、売却の際は、売却依頼の仲介会社に仲介手数料を支払う必要があることも忘れないでおこう。

家賃2千円減少の場合(新築から5年経過)
年間家賃収入 約345万(48,000円×6世帯×12か月)
売却利回り7%(売却価格4,930万)
・売却価格4,930万-残債4,400万=530万
・売却益530万-仲介手数料170万=売却益360万
家賃は必ず下がる設定です。
上記想定の場合、利回り7%で売却出来た場合は、
運用期間手残り 0円
売却益  360万円
となり、トータル360万円の利益です。
600万円お金を払って、5年後、600万円が360万円になってしまいました・・・。
正直、とても立地が良くない限り、築5年の木造が利回り7%で売れるとは思えません。
【10年後】~ ローン残債約3,460万円
当初のローン金額5,280万円から1800万円も残債が減っているので、売却金額との差額で売却益が狙える可能性があるかも。
家賃5千円減少の場合(新築から10年経過)
年間家賃収入 約324万(45,000円×6世帯×12か月)
売却利回り8%(売却価格3,920万)
・売却価格3,920万-残債3,460万=460万
・売却益460万-仲介手数料135=売却益325万
家賃は必ず下がる設定です。
この頃には家賃減少と共にキャッシュフローもマイナス圏に突入してくると思います。
上記想定の場合、利回り8%で売却出来た場合は、
   運用期間手残り 0円 ~ マイナス万円
   売却益  325万円
となり、トータル325万円の利益です。
600万円お金を払って、10年間、キャッシュを生み出さず、最終的に600万円が325万円になってしまいました・・・。

総括

一般的に地方熊本市内でポータルサイトに載っている物件を一般的な条件の融資で購入すると、概ね、

  1. 所有期間中のキャッシュフローは0円。
  2. 家賃下落と共に物件価値も低下し、トータル売却益もマイナス

という投資になりますね。

多額の借金を背負って、投資をしたのに・・・。

インデックス投資でも買っていた方がまだ良かったと思います。

サラリーマンは融資が付きますが、特に投資初期で、このような物件を買って

は絶対に駄目です。

ただし、

    金利1%、融資期間35年

等、爆裂に融資条件が良い場合は、キャッシュフローが出るため、購入を検討してもよさそうです。

まぁ、そんな条件で借りれるサラリーマンはいないでしょうし、その条件で借りれるのであれば、もっと良い物件を買いましょう。

やっぱり、結論は地方の利回り6.5%の新築木造アパートは買ったら駄目!!

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